設備履歴は建物のもの——保守会社が替わっても残る記録へ

設備の点検記録や修理履歴はどこにありますか——この質問への正直な答えは、多くの場合「保守会社のシステムの中」です。台帳は業者のツールに、作業報告書は業者のポータルに、測定値は業者のアプリに。長くそれが当たり前でした。しかし制度は逆方向に動いています。

義務は契約ではなく、建物に付く

フロン排出抑制法は、点検記録の作成・保存を機器の「管理者」に課しています。整備業者から求められれば記録を開示する義務もあります——つまり法律自体が、「記録はオーナー側が保有し、工事や整備のたびに業者と共有する」という形を前提にしているのです。監督官庁が記録を求める相手は、保守会社ではなく管理者です。

保守会社変更テスト

簡単な自己診断です。主要な保守契約が90日後に——円満ではない形で——終わるとしたら、手元に何が残りますか。

  • 型式・製造番号・設置場所・設置日がそろった機器台帳
  • 機器ごとの作業履歴——報告書・写真・測定値(請求書だけではなく)
  • 点検記録・証明書類と、その期限の一覧
  • フロン点検記録(廃棄後3年の保存要件を満たす期間分)

多くの現場がこのテストに通らないのは、業者が不誠実だからではありません。データが最初から自社のものではなかったからです。次の業者は現地調査から始め——費用は貴社持ちで——最初の一年を「前の業者が知っていたことの再発見」に費やします。

オーナー保有モデルという答え

解決は契約終了時のエクスポート改善ではなく、契約期間中の「記録の置き場所」を変えることです。台帳と履歴を建物側・管理者側のアカウントに置き、保守会社には契約期間中のアクセス権を渡す。業者の作業報告書・写真・測定値はそのまま貴社の記録に蓄積され、契約が終わればアクセスだけが止まり、履歴は残ります。FaciliTaskerはこの原則の上に作られています。30分のデモで、実際の建物を題材にご覧ください。