業務用のエアコンや冷凍・冷蔵機器を使っている事業者であれば、フロン排出抑制法の点検義務はサービス会社ではなく「管理者」——つまり機器を使う側——にあります。義務の構造はシンプルですが、点検の種類と頻度を正確に整理できている現場は多くありません。
二本立ての点検義務
| 点検の種類 | 対象 | 頻度 | 実施者 |
|---|---|---|---|
| 簡易点検 | すべての第一種特定製品(業務用) | 3か月に1回以上 | 資格不要(自社で可) |
| 定期点検 | 冷凍冷蔵機器:圧縮機7.5kW以上 | 1年に1回以上 | 十分な知見を有する者 |
| 定期点検 | エアコン:7.5〜50kW | 3年に1回以上 | 十分な知見を有する者 |
| 定期点検 | エアコン:50kW以上 | 1年に1回以上 | 十分な知見を有する者 |
点検・整備の記録は機器ごとに作成し、機器を廃棄した後も3年間は保存が必要です。整備を依頼した業者から求められれば、管理者は記録を開示しなければなりません。さらに年間の算定漏えい量が1,000 t-CO₂e以上になった場合には国への報告義務が生じます。
カレンダー管理が静かに破綻する理由
簡易点検は四半期ごと、定期点検は機器の容量区分ごとに周期が異なります。拠点が増え、機器が数百台になった時点で、表計算とカレンダーによる管理は「抜けに気づけない」構造になります。担当者の異動とともに履歴が失われるのも定番の失敗です。なお2022年の制度改正で、常時監視システムを備えた機器は簡易点検の代替が認められました——ここでも鍵は「機器ごとの記録」です。
機器台帳から点検を導く
堅牢なやり方は、点検予定をカレンダーではなく機器台帳から導くことです。機器ごとに種類・容量・冷媒・設置場所を持たせれば、必要な点検と周期は台帳から自動的に決まり、期限が近づけば作業として立ち上がり、実施記録は台帳に戻って蓄積されます。FaciliTaskerはこの仕組みをネイティブに備えています——機器ごとの冷媒台帳、点検期限の自動管理、廃棄後3年の保存要件を満たす記録、そして監査時のエクスポート。30分のデモで、貴社の一番管理が難しい拠点を題材にご覧ください。
本記事は一般的な情報提供であり、法的助言ではありません。対象機器や頻度の詳細は最新の法令・告示をご確認ください。